建設キャリアアップシステム(CCUS)(以下、建キャリ)は建設業の競争力向上や職人の処遇改善などを目的として国を挙げて推進されていて、登録事業者・登録技能者・導入現場も増えてきたシステムです。
一般財団法人建設業振興基金
略称は、建キャリ派とCCUS派が観測されており、自分は建キャリ派に属しています。
建キャリの概要はこっちへ。
登録は
①行政書士に依頼する
②自分(事業者)でやる
③上位事業者に代行申請してもらう
の3方法があります。
登録申請はネット申請と窓口申請がありますが、基本的にはネット申請となります。
建キャリHPには手引やガイダンス、よくあるお問い合わせなどが準備されていて、内容もかなり丁寧に分かりやすく、記入例とかもあります。作ってくれた方々ほんとうにすごい。
資料の追加や更新もされるのでちょくちょくチェックしないといけません。
登録にはいろんな確認書類が要りますが、ネット申請ではPCやスキャナーなどPDFに変換しなくても、スマホだけで確認書類を写したデータを添付したりして申請できるようになってます。
PDF、JPEG・JPGやマスキングの意味が理解できるか、健康保険、雇用保険、年金などの確認書類を揃えられるか、ガイダンスなどを読む時間とやる気、建設業許可申請の書類のどこに何が書かれているか探せることなどが求められます。
実際やってみても、1度は経験しないとスムーズにやるのは難しいかなという印象です(初めての申請は不備りました)自分でやったという事業主からも何人か話聞けましたが苦戦したそうです。
顔写真の不備が多いそうなので、金はかかりますが証明写真機で撮るのが無難かなと思います。
気になるお値段です。
登録料や現場利用料などがかかり、有効期限もあります。
建設キャリアアップシステム
事業者登録料(有効期限5年くらい)
一人親方 0円
個人事業主 6000円
法人 6000円~資本金で変動
技能者登録料(有効期限10年くらい)
簡略型 2500円
詳細型 4900円
※一人親方は事業者・技能者どちらも登録
事業者管理者ID利用料(有効期限1年くらい)
一人親方 2400円
その他 11400円
現場利用料
10円(現場入場1日ごと)
事業者や技能者が自分で申請しても代行申請してもらっても登録までの期間は変わらないそうです。
だいたい半月くらいで登録が完了すると発表されてますが、 新コロの影響で登録業務が滞ることもあるので気長に待つ心構えでいましょう。
工事を請けるために必要になったり特典を受けるために登録をしなければならないことが分かったら早めに取り掛かっておくとあとで焦らずにすみます。
自分で申請するのが難しいならCCUS登録行政書士へ代行申請を依頼することができます。
建設業振興基金FUND FOR CONSTRUCTION INDUSTRY PROMOTION
CCUS登録行政書士が代行申請する場合は、事業者や技能者と行政書士のメールのやりとりがほぼいらなくなり、審査状況の管理もCCUS登録行政書士側でできるようになってます。
地図上でCCUS登録行政書士の事務所を確認できるサポートマップが公開されてるので、近くのCCUS登録行政書士を検索することができます。建キャリHPの右下のバナーからいけます。
建設キャリアアップシステム
左の「登録行政書士」の青いピンで表示されるのがCCUS登録行政書士です。
左上の検索マークで市町村名を検索すると、その市町村のCCUS登録行政書士が出てきます。
今のところ登録は任意なので、外国人技能実習生を受け入れているなどの事業者以外はすぐに登録しないといけないわけではありません。
ただ、今後システムが普及していくと元請や上位下請から急に登録してほしいと言われたり、従業員から登録してほしいと要請があるかもしれません。
いきなり登録してって言われて慌てて調べることになる前に、事業者登録だけでも済ませておくと、技能者登録もやりやすくなります。
国としてもシステム導入に先駆けて社会保険に加入しやすくなるように単価や賃金の引き上げなどを行ってきたようです。
システム登録が広まることによって、現場に入ってる事業者の人員管理の負担が減って、週休二日制などでの長時間労働是正や社会保険等の加入が広まり、業界全体の就業環境改善と今後の就業者確保に繋がったらいいですね。
建キャリの効果が出てくるのは5年10年先かもしれませんが、個人的にはこれで管理確認作業が減って、ちゃんと賃金評価がされるようになるならいい仕組じゃないかなと思ってます。
詳しい内容や問い合わせ窓口については建キャリのホームページを見てみてください。
資料とかの内容がどんどん変わるのでたまに確認しましょう。
当事務所は、入札には参加しない中小企業や個人事業主からの依頼を多く受けています。