農地法3条許可申請は農地を農業目的でやりとり(売買・貸借・贈与など)をするときの手続です。
農地転用のように農地以外へ用途を変える工事をするための手続ではないので、他の手続はいらなそうですか?
ちっちっち。甘いですね。農地法をなめてはいけませんぞ。
なんで他の手続が必要になるのか
農地法3条許可の要件に、全部効率利用要件があります。
申請農地だけでなく、他に所有したり借りたりしている農地(経営農地)をちゃんと農地として管理していることが条件です。
ひっかかるのが一番多いのは、申請農地や経営農地の中に農地転用手続を行わずに農業以外の用途で使っているところがある違反転用絡み。
墓があるとか、資材置場や駐車場になってるとか、隣の住宅が越境してきてるとかですね。
そんなときは農地転用関係の手続を事前にか同時にすることになります。
あとは、相続登記をしたけど農地相続届出が未提出で、先にか同時に出してという事例も多いです。
実際に他の手続が絡んできた事例
①改善報告書(沖縄県赤土条例)
一定規模以上土地形質変更届出
②農地法5条許可申請
③農地相続届出
農振除外手続
非農地証明願
④農地法5条許可申請
⑤農用地区域変更願
農地法5条許可申請
現況証明願
⑥農地相続届出
⑦現況証明願
⑧農地法4条許可申請
⑨利用状況報告
現況証明願
⑩農地法4条許可申請
農地法5条許可申請
⑪現況証明願
⑫農用地利用計画変更申出
農業用施設確認届
開発許可申請(農振法)
⑬農地相続届出
⑭農地法4条許可申請
農地法5条許可申請
⑮農地法4条許可申請
⑯農地相続届出
⑰非農地証明願
⑱農地相続届出
農地法4条許可申請
非農地証明願
⑲利用状況報告
簡単に行くとは思わないこと
相談者が最初から「これもやってほしい」と言った手続は1つもありません。相談者からすると全て寝耳に水の話。
農地転用手続もするとなれば行政書士への報酬は倍以上になりますし、相続手続や分筆や原状回復(土の状態に戻す)などもするとかなりの費用負担になってしまいます。もちろん時間も想定以上に。
ですので、挙げた事例の中には手続を断念せざるを得なかった方も。
相談時で見当がつけば、その場で覚悟するよう話すことができるんですが、調査で発覚すると相談者はびっくらこいてしまうので、相談時点で他にも手続が必要になることがあると伝えてます。
農地転用関連手続もいるかもしれないと判断したら、手続窓口の農業委員会へ出向く際に農地転用担当者も同席してほしいとあらかじめ伝えてから行くので、またややこしいの持ってくると感づかれるんですよ。
農地法3条許可申請も侮ってはいけないですね。
