引っ越ししたときなど、ナンバーが変わらず、車の所有者と使用者が同じ場合の、普通自動車の車検証住所変更のOSS所有者本人申請について紹介します。
手続としては「変更登録」ってやつ。
画像には「いつでもラクラク」ってありますが、スムーズにできると思わないでください。ほんとに。ガチで。
申請前の事前設定とかあるので、必ず必ずしっかり準備をした上で、マニュアルを読みながらやりましょう。
マニュアル読むのとかめんどいという方は、電子申請はお諦めになって普通に手続するのをオヌヌメします。
軽自動車は別でOSSがあるので間違わないように。
OSSと通常の住所変更手続との違い
車検証の住所変更をするためには、
①自動車保管場所証明申請(車庫証明手続)
②変更登録
の2つの手続を行います。
通常は、車検証の住所変更手続の前に車庫証明(いらないとこもあり)取得のため、警察(交通安全協会)で申請して後日受け取りになるので、警察には少なくとも2回行きます。
警察で車庫証明がもらえたら、陸運事務所に行って車検証の住所変更手続です。
なので、少なくとも平日の日中に3回は行政機関に足を運ぶことになります。
警察も陸運事務所もタイミングによってはかなり時間がかかることがあるので、余裕を持って動きましょう。
てことは、OSSで電子申請したら行かんでよくなる?と思いきや、そうとも限らないです。
ちょっと何言ってるか分からないですか?同じくです。
警察へは、車庫証明手続完了後に保管場所標章を受け取りに行くことになりますが、郵送してもらうこともできます。
陸運事務所へは、電子申請完了後に車検証を持って行って、電子車検証についてるICタグの住所情報の変更をすることになります。
手続自体はOSSで終わってるので、行政窓口に行ったとしても待ち時間はかなり減るという仕組です。
ちな、陸運事務所に行かなくてよくなる方法があります。これは後ほど説明。
電子納付
手数料や税金の支払についてはATM、ネットバンキング、キャッシュレス納付(クレジットカード払い)が利用できます。
クレカ払いをするためには、事前登録をしないといけません。
ネットショッピングみたいに手続の一連の流れの中で登録するわけじゃないので注意です。
登録の前にクレカ払いができる手続を確認してみましょう。
よく見てください。変更登録はありますが、自動車保管場所証明申請(車庫証明手続)はありません。
車庫証明手続はクレカ払いできなくて、別途ネットバンキングとかは使えます。
ちょっと何言ってるか分からないですか?同じくです。
クレカで払えるものと払えないものがあるとかめっちゃ使いにくいので、国交省としてもなんとかできんか検討しているそうです。
情報入力画面。
こんな感じで手続の概算金額が出てくるようです。
おー。
今回は住所の変更登録なので、変更登録手数料は350円になります。
あとはクレカ情報とか入力して登録完了です。
ネットバンキング等であれば支払手続は全てに使えて事前登録もいらないので、あえてクレカ払いはしないのもあり。
でもOSSのネットバンキング支払ができない金融機関もあるらしいです。
申請
申請前にはマイナンバーカードが必要です。住所が変わってたらあらかじめ住所変更手続をしといてください。
申請開始に進むと、この画面が出てきます。
手数料のまとめ納付
一番下に「手数料のまとめ納付をしますか。」ってあるので、もちろん「はい」にしますよね?罠です。
ちょっと何言ってるか分からないですか?同じくです。
これは申請手続にかかる費用をまとめて払えるものではありません。納付は申請後に審査が進むたびに3回することになります。
じゃあ、まとめ納付ってなんだよ!?ってなりますが、複数の申請について納付できるという大量申請者向けメニュー。事業者向け。紛らわしいですね。
続いて、問題のこの画面ですが、
基本4情報
これは注意書きをよく読んで、大丈夫であれば「はい」を選択してください。
住民票コードという謎の欄がありますが、「はい」なら空欄でおけです。「いいえ」にするとたぶんとんでもないことになります。
自動車保有関係手続きのワンストップサービス(OSS)で、マイナンバーカードを使って氏名・住所を変更する場合は、マイナンバーカードの基本4情報を利用することで、住民票や戸籍謄本の提出を不要とすることができます。https://t.co/b3UjJxCx7N https://t.co/7VqoZhRRY8
— 河野太郎 (@konotarogomame) January 15, 2024
陸運事務所に行かなくてよくなる方法
進めていくと、この画面になります。
すでに電子車検証を持っていれば「記録等事務代行者による受取り」を選択して行政書士に依頼すると陸運事務所に行かなくてよくなるんです。
券面非表示事項ってのは電子車検証に文字で記載されてないって意味です。
使用者・所有者の住所や、使用の本拠の位置(車庫証明)は電子車検証についてるICタグに記録されてます。
てことで、引っ越しでナンバーが変わらない場合の住所変更なら車検証の記載事項が変わらないので、車検証を新しく作らなくても電子車検証のICタグ内のデータを書き換えるだけでよくなりました。
ブログ前半で、OSSで申請しても陸運事務所に車検証を持って行かないといけない。と説明した理由は、一般の方だとOSSで申請完了しても自分でICタグのデータ書き換えができないので、陸運事務所で書き換えしてもらわないといけないから。というわけでした。
でも、記録等事務代表者なら陸運事務所に代わってこのICタグの書き換え作業ができるので、わざわざ陸運事務所に持って行かんでも、記録等事務代行者に電子車検証を渡せば変更できちゃいます。
陸運事務所が遠い、平日日中に時間がとれないなどの場合は、近所や夜間休日対応できる記録等事務代行者の行政書士に依頼する。という選択肢ができました。
記録等事務代行者の行政書士への依頼方法
さっきの画面で説明します。
旧車検証の種類
- 従来の紙車検証→電子車検証
- 電子車検証→電子車検証
の2パターンがあります。
自動車検査証の受取り方法
従来の紙車検証→電子車検証であれば、陸運事務所から郵送で受け取る選択もできます。
電子車検証→電子車検証だと「郵送による受取り」は選択できません。画面でも選択できないようになってますね。
「記録等事務代行者による受取り」か「窓口出頭による受取り」どっちかです。
指定先の記録等事務代行者
委託番号が分からなくても記録等事務代行者の行政書士の名前を入れると候補が出るし、画面のようになにも入れなかったら記録等事務代行者が全部出てきます。
ここでびっくりしたんですが、委任とか交わしてなくても指定できちゃうんです。
いきなり指定されましたってなったら困惑するので、事前に指定していいかの打診をお願いします。
車庫証明
車庫証明の入力画面では図面とかのデータの添付をします。
事前にすぐ添付できるよう準備してないと、セッション切れでやり直しになっちゃいますぜ。
このあともマニュアルとか見ながらがんばって申請しましょう。
申請して一安心?
甘いですね。むしろこっからが本番かもしれません。
不備や補正の嵐にさらされても耐えられる精神をお持ちでしょうか?
ヘルプデスクに聞いたところ、問合せは申請後のことについてが多いそうです。つまり、申請完了しても油断できないということです。
ヘルプデスクはあるんですが、問合せはマニュアル等しっかり読んで、それでも分からんというときにお願いします。
そもそも分かりやすいシステム作ってくれという話ではある。
手続完了
審査や納付が終わると、紙車検証→電子車検証なら受取り。電子車検証→電子車検証ならICタグデータ書き換えが可能になるので、申請時に選択した方法で書き換えます。
記録等事務代行者に依頼する場合は、車検証を渡すことになりますが、申請ができたという段階ではまだ持っとくことをオヌヌメします。全ての審査と納付が終わったこの段階で渡しましょう。
無事に書き換えができたら車検証の住所変更は完了です。
お疲れさまでした。警察署から保管場所標章の受取も忘れずに。
今後もっと使いやすくなります
時期は未定ですが保管場所標章は廃止になる見通しです。
車に貼るシール「保管場所標章」廃止へ 車の場所のデータベース整備
朝日新聞
これで警察署に取りに行かなくてもよくなります。
車庫証明の手数料支払も一括でできるようになるでしょう。たぶん。
システムはどんどん改良されていくので、利用の際はこのブログを参考にせず、必ず最新のマニュアルを確認しながらやってください。