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【農地転用】名義変更と地目変更のタイミング

農地法の手続では、そのあとの名義変更(所有権移転)や地目変更(畑→宅地など)の土地の登記の内容を変更までが目的なことがあります。

 

手続によってどちらか一方をやるのと、どっちもやるのがあり、どっちもやるのが名義変更と農地転用を行う「農地法5条許可申請(届出)」です。

農地法5条許可申請の中でも、どっちもやるのは売買や贈与をともなうときです。賃貸借・使用貸借なら借りるだけで所有者は変わらないので名義変更はなく、地目変更だけになります。

 

で、売買や贈与で農地法5条許可をとったあとに混乱するのが、許可後の名義変更と地目変更のタイミングや順番です。

 

どちらも登記の内容を変更するものなので、同時にやるのかな?と考える人も多いかと思います。自分もそうでした。

 

実際は同時じゃなくてもできるし、むしろ別々のタイミングでやるのが普通です。

3士業が絡む

行政書士ができるのは農地法5条許可申請だけです。

 

名義変更は司法書士、地目変更は土地家屋調査士の業務になるので、別途依頼することになります。

めんどいですね。

順番 士業 手続
行政書士 農地法5条許可申請
司法書士

名義変更 

土地家屋調査士

地目変更

先にやるのは名義変更

農地法5条許可がでたら名義変更ができるようになります。なんと工事始まってなくてもできちゃいます。

なんでできるのか気になりますか?深入りしては危険です。引き返してください。

 

ここは司法書士に依頼しましょう。

地目変更は最後

地目変更ができるようになるのは基本的に工事が終わってからになります。

この手続は忘れ去られてやられてないことも多いので、絶対に絶対に絶対に忘れずやっといてください。あとで困ったことになるかもしれないです。

ここは土地家屋調査士に依頼しましょう。

名義変更はできても地目変更ができないことも

無事に農地法5条許可がでて、司法書士に依頼して名義変更もできました。

でも、地目変更ができない!という事態に陥ることがあります。

 

原因は、農地法5条許可申請で提出した計画通りに工事をしなかったからです。

許可さえとれば好き勝手できると勘違いしたとか、他の手続ができないことが分かったとか、資金的に計画通りできなくなったとか、いろいろな理由がありますが、計画通りにされてなかったら地目変更はできません。

 

地目変更ができないと地目は畑や田のままで農地法の規制がかかり続けるので、なにかするにも農地法の手続をしないといけません。

どうにもならんくなったからもう売りたい!となってもまた農地法の手続がいります。

 

最悪、地目変更して利活用するために農地買ったのに、どうにもならん農地を所有することになっただけとなります。

 

名義変更と地目変更のタイミングは違います。

どちらも適切に手続をするためにもちゃんとした計画を立てて農地法5条許可申請を行いましょう。